ニキビ跡の複合治療、1回の施術はどのように進むの?

今回の記事のまとめ
複合治療の1回には、役割の異なる施術が組み合わされます。
同じ日にまとめて受けるか、分けて受けるかは肌の状態によって異なります。
回数を重ねると、施術の組み合わせも変わることが多いです。
組み合わせが変わると、ダウンタイムも回ごとに違って感じられることがあります。
こんにちは。ダテナクリニックです。
ニキビ跡の複合治療を調べると、サブシジョン、薬剤注入、レーザーといった名前が一緒に出てきます。
でも、本当に知りたいのは名前ではなく、その先のことですよね。1回の来院でこれらの施術をすべて受けるのか、それとも日を分けて一つずつ受けるのか、順番はどうなるのか、といった内容です。この部分はあまり説明されていないため、予約前に判断しづらいという声が多く聞かれます。
治療を続けている方からは、別の質問も出てきます。1回目と3回目で受けた内容が違ったのはなぜか、数日で落ち着いた回もあれば、かさぶたが長引いた回もあったのはなぜか、といったことです。
実はこの2つは、一つにつながっています。複合治療は毎回同じ内容を繰り返す治療ではなく、そのときの肌の状態に合わせて組み合わせを決め直す治療だからです。
今回の記事では、複合治療の1回がどのように進むのか、施術を同じ日にまとめて受ける場合と分けて受ける場合で何が違うのか、回数を重ねる中で何が変わるのかを、順番にご説明します。
ニキビ跡の複合治療では、1回に何を組み合わせて行うの?

複合治療の1回には、役割の異なる施術が組み合わされます。
凹んだ傷跡の治療には、大きく3つの役割が必要です。へこんだ部分を満たして持ち上げる役割、皮膚の下で傷跡を引っ張っている線維の帯を切り離す役割、長い時間をかけて硬くなった組織を整える役割です。
ダテナクリニックでは、これを再生・再建・破壊に分けて考えます。
再生 — コラーゲンの形成を助けるスキンブースターを傷跡の下に注入します。
再建 — サブシジョナルインジェクションと薬剤注入器で線維の帯を切り離し、薬剤を届けます。
破壊 — フラクショナル方式のCO2レーザーで、硬くなった組織を整えます。
1回の施術でこの3つすべてを行うこともあれば、2つだけのこともあります。何を組み合わせるかは、今の傷あとの状態によって決まります。
ここは誤解されやすいところなのですが、複合治療は施術の数を増やす治療ではありません。今必要な役割だけを選んで組み合わせることに近く、必要のない施術は加えません。
複数の施術を同じ日にまとめて受ける場合と、分けて受ける場合の違い

複合治療だからといって、いつも同じ日にすべてを行うわけではありません。同じ日にまとめるか、日を分けるかは、肌が一度に受け止められる刺激の量を見て決めます。
区分 | 同じ日にまとめて行う | 日を分けて行う |
|---|---|---|
回復期間 | 一度で済むため、全体の期間が短くなることがあります | 施術ごとに回復期間がそれぞれ生じます |
一度に受ける刺激 | 複数の施術が重なるため刺激が大きくなります | 一度に受ける刺激が分散されます |
反応の確認 | どの施術による反応かを見分けにくくなります | 施術ごとの反応を個別に確認できます |
通院回数 | 少なくなります | 増えます |
検討するケース | 傷あとの範囲が広く、肌が刺激に比較的強い場合 | 肌が敏感な場合や、初めて治療を始める場合 |
表のとおり、どちらの方法が優れているとは一概に言えません。スケジュールではなく、まず肌の状態を見て決めることです。
初めて治療を始める方は、まず分けて行って反応を確認し、その後の回からまとめて行うこともあります。反対に、回復期間を一度で済ませたい方は、状態を確認したうえで同じ日に行うことを検討します。
施術の順番は何をもとに決めるのですか?

同じ日に複数の施術を行うときには、順番があります。順番を決める際に確認するのは次のような点です。
1つ目は、麻酔が必要かどうかです。サブシジョン注射のように痛みを伴う施術は麻酔の準備時間が必要なため、スケジュールの中で先に考慮します。
2つ目は、線維の束を切る施術と薬剤注入の順番です。傷あとを下から引っぱっている線維の束が残っていると、薬剤を入れても再び押し下げられてしまうことがあります。そのため、まず線維の束を切ってスペースをつくり、その後に薬剤を入れる方法を検討します。
3つ目は、表面に働きかける施術のタイミングです。レーザーは肌の表面に反応を起こす施術のため、注入施術との順番は部位や状態によって変えています。この点は資料によって説明が異なるため、ひとつに決めておくのではなく、その日の肌の状態を見て判断します。
4つ目は、部位ごとに分けるケースです。顔全体に同じ順番を当てはめるのではなく、頬はこの組み合わせ、フェイスラインはあの組み合わせ、というように分けて行うこともあります。
順番を決める理由はひとつです。前の施術がつくった状態の上で、次の施術が行われるからです。
回数を重ねるにつれて施術の組み合わせが変わる理由

1回目と4回目で受けた施術が違っていたなら、多くの場合は計画が変わったのではなく、肌の状態が変わったからです。
治療の初めは、硬くなった組織や押さえつけられた癒着を整える比重が大きくなりがちです。これが残っていると、薬剤を入れてもふっくらと持ち上がる程度が限られてしまうことがあるためです。
回数を重ねて癒着がほぐれ、表面が整ってくると、その後はへこんだ部分を満たして持ち上げる比重が増えることが多くあります。同じ傷あとでも、治療を始めたときと数回経った後とでは状態が異なるからです。
また、回ごとに反応のよい部位と変化がゆっくりな部位に分かれていきます。よく反応した部位は次の回で刺激を抑え、変化がゆっくりな部位に比重を移していきます。
そのため複合治療では、初回に決めた組み合わせを最後までそのまま続けることはありません。毎回状態を確認し、次の組み合わせを決める方法で進めていきます。
そこで役立つのが記録です。毎回同じ角度・同じ照明で写真を残しておくと、どの部位がどれくらい変わったのかをクリニックと一緒に確認しやすくなります。
回ごとにダウンタイムの感じ方が違う理由

同じ複合治療を受けたのに、ある回は2日で落ち着き、ある回は1週間以上気になったという場合、その回の施術の組み合わせが違っていた可能性が高いです。
施術ごとに現れる反応が異なるためです。
線維の癒着を切る施術の比重が大きかった回 — 主に内出血と腫れが出ます。皮膚が薄い部位では、跡がもう少し長く残ることもあります。
薬剤注入の比重が大きかった回 — 注射したポイントに沿ってぽこぽことした跡が見えることがありますが、ほとんどは数日以内に落ち着きます。
レーザーの比重が大きかった回 — 赤みとともに細かなかさぶたや角質ができ、それが剥がれ落ちる過程を経ます。
さらに、回復スピードには個人差があります。同じ組み合わせでも、その日の体調や睡眠、紫外線を浴びた量によって回復期間が変わることがあります。
そのため次回の日程を決める際は、今回どの施術の比重が大きかったか、大切な予定がいつあるかを一緒にお伝えいただけると助かります。
施術後、追加の確認が必要な症状
赤みや腫れが予想より長く続く場合
痛みが時間とともに強くなる場合
熱感とともに膿や浸出液が見られる場合
硬いしこりが触れる場合
複合治療中に確認しておきたいこと

複合治療は複数回にわたって続くため、治療と治療の間の期間をどう過ごすかもあわせて見ていきます。
回復期間中に守っていただきたいケア
施術部位をこすったり、かさぶたを無理に剥がしたりしない
日焼け止めを欠かさず使う
サウナ、チムジルバン(韓国式サウナ)、熱いお湯での入浴を避ける
回復期間中はスクラブ剤やピーリング施術を避ける
赤みや熱感があるときは冷やす
治療が適さない、または時期の調整が必要になる場合
施術部位に急性の炎症や感染がある場合
ニキビの炎症が活発に進行している場合
ケロイドのように傷跡が厚く盛り上がった既往がある場合
最近、強い紫外線を浴びた場合
妊娠中または授乳中の場合
診療時に一緒に確認しておきたいこと
今回どのような役割の施術が入るのか
同じ日に行うのか、分けて行うのか
予想されるダウンタイムはどのくらいか
前回と比べてどの部位が変わったか
複合治療を決める際にあわせて見ること
ニキビ跡の複合治療は、決まった組み合わせを毎回繰り返す治療ではありません。その時点の傷跡の状態を見て必要な役割を選んで組み合わせ、次の回でまた決め直す、というプロセスが続きます。
同じ日に一緒に行うか、どの順番で行うか、今回何を入れるかは、傷跡の状態と肌が受け止められる刺激の量によって変わります。治療を受ける側から見て、回ごとに内容が違って見えるのもこのためです。
医療機関を選ぶ際は、施術名や回数だけでなく、今回どのような役割の施術が入るのか、なぜその順番で行うのか、前回と比べて何が変わったのかを説明してくれるかどうかも確認してみると参考になります。
ダテナクリニックでは、毎回肌の状態を確認し、同じ条件で写真を残したうえで、次回の組み合わせを一緒に決めています。治療を続けている中で、回ごとに内容が違うことが気になっていた方は、今の状態と前回の反応をあわせて確認してみると役立つかもしれません。
医学的監修:カン・ドンヒョン院長(ダテナクリニック)・医療スタッフ紹介:/about.html
